仕事柄、古いお宅の片付けに出合うことが多くなってきました。
中古住宅を購入してリフォームして住まわれる方、おばあちゃんの家を片付けて家を建てるお孫さん、ご両親が住まわれていた家を相続された方。
皆さんが途方に暮れるのはモノの多さ。
新品で箱に入ったままの食器、タンスいっぱいの服。押し入れには詰め込まれたふとん・・・。
お客さんが来たときや、いざという時のことを考えられていたのでしょうか。
片付けをはじめられて皆さん一様にでるのは、ため息。
モノのない時代を過ごされた方は、何でも大切にとっておかれる。それは私たちも見習わなければなりません。でも、日常的な暮らしの場をモノに占領されて必要な時に取り出せないお宅が多いことも事実です。
残すのは“モノ”ではなく、そこで暮らしていた方が毎日を幸せに楽しく過ごされていた“記憶”であったらいいのにな、と思うのでした。

